怠惰な専業主婦の奮闘記

面倒くさがりな主婦がまともに生きようとしてるだけの雑記

絶望しそうになった、息子の胃腸炎

 


 3月末に引っ越しを控えた一週間前。

 きっかり一週間前に、息子が熱を出した。

 

 何の試練?

 

 絶望したのは言うまでもない。

 引っ越しの荷造りって、言うてギリギリにならんと詰められない物がほとんで、事前に箱詰めできるものは意外と限られている。そもそも持ち物を極限まで減らしていた我が家では、普段使いするものしかないのである。

 

 衣服は衣装ケースに入れたままでいいと言うことだったので、その辺は放っておいてもいい。箱詰めできる書籍類は早々に段ボールに詰めた。

 あとは一週間きった頃に本格的に詰めていくしかないな、と思っていたところに、この爆弾投下である。

 

 1日高熱を出したのち、嘔吐を繰り返す息子。

 熱は1日で下がったものの、嘔吐で何も食べられない。水分は取りたがるので、脱水の心配はなかったのだけれど、まあ、水分も吐いているうちはあまり飲ませられないので(結局吐く)、様子を見ながらちびちびスプーンで与えるというような状態であった。

 

 ありがたいことに、息子はそんなに体調を崩すことが今までなかった。熱を出しても、朝出して1、2回嘔吐したのち、次の朝にはケロッとしていることがほとんどだったので、あぁ、今回もこのパターンだなと軽く見ていた。

 

 もう慣れたもんよ、とたかを括っていた母は、このあと地獄を見ることになる。

 

 熱は一晩で落ち着いたのだが、落ち着いてからの嘔吐が酷かった。

 2、3日吐き続け、全く何も食べられない。熱が出た初日の朝から何も食べていないので、吐くものもないのである。少しずつ摂取した水分を吐き切ったあとは、胃液、それを過ぎると緑色(担汁?)にかわって、このまま行くと血を吐くんじゃないかと本気で焦ったのは言うまでもない。

 

 病院に連れて行きたいのは山々だが、嘔吐がひどい状況で連れ出してもいいものか迷い、小児科に電話で相談するも、症状からは緊急性は感じられないので、受診は任せると告げられる。

 

 そう、嘔吐がひどいだけで、ネットとかで調べるも、緊急性のある症状は見受けれられないのが、病院を受診するに踏み込めない要因ではあった。

 

 本人も、動けないと。意識ははっきりしているし会話もできるし・・・どうすればええんや!? と何にもできない自分が情けなくて、何の役にも立たない夫に八つ当たりするという悪循環が生じていたのは言うまでもない。

 

 ええ、ええ。転勤で忙しいのもわかるけど、まだコロナだって落ち着いてないのに、飲み会続きで帰ってきやしねぇ夫に腹が立つのは自然の摂理ってもんじゃないですか?

 

 結局夫氏は荷造りを何一つ手伝ってはいない。(多分一生根に持つ)

 引き継ぎのために次の事務所に3日ほど泊まり込みでそもそも家にいないし、帰ってきたと思ったら飲み続き・・・息子は吐き続けて弱る一方。買い物にも出られない状態で、おそらくその時の自分はかなり精神的にひどい状態だったのではと思います。

 

 それでも歯を食いしばりながら夜な夜な荷造りする自分。唯一救われたのは、息子の「早く元気になりたい」という前向きな意思表示でした。

 

 元気になったらお母さんのハンバーグ食べたい、肉じゃが食べたい、と一番しんどいだろうに気遣うようなことを言う息子に救われました。

 全部食べることやんか、とツッコミながら、いくらでも作ったるわと、話したのはきっと一生忘れないと思う。

 

 結局息子がまともに食事ができるようになったのは5日くらい経ってからですね。2日後には引っ越しなんですけど・・・吐いても泣いても移動しなければいけないので、もうどうしようとヒヤヒヤだったのですが、幸い車での移動なので、様子を見ながら行けるというのはありがたかったです。

 

 食べられるようになったといっても、5日もほぼ絶食していたわけですから、当分は食べ物にも気を使いました。

 

 消化にいいもの。消化にいいもの。

 

 ショウカニイイモノ・・・何の呪文だよ、と思考が疲弊するくらいには頭の中で念じてましたね。

 

 引っ越しのタイミング。

 引っ越し先の何もない環境で消化にいいもの? アホなん?

 って感じでした。

 

 とりあえず一週間以上お鍋が続いたのはいうまでもない。

 最近は鍋用にカットされた野菜が一通り入ったものが売られていて、それと必要であれば出汁、お肉やお魚を買えば手軽に鍋ができるというもので、引っ越し前の一週間と、引っ越した後の一週間はとにかく助けられました。

 

 柔らかく煮たお野菜と、脂身の少ないお肉を少しずつ息子に食べさせてましたね。

 あとは〆に雑炊。

 

 同じメニュー(流石に3食ではない。どれか1食)が二週間続いても、息子は文句ひとつ言わずに、美味しいね! と食べていました。食べられることが嬉しい様子。

 

 母はそんな息子見ながら涙ながらに飯食ってたな。うん。元気になってよかった。

 本当によかった。

 

 嘔吐が少し落ち着いてから小児科に連れていったんですが、おそらく酷いお腹の風邪(胃腸炎)だろうと、吐き気止めと整腸剤もらって帰りました。

 

 きっと引っ越すことで環境が変わるストレスを、一番感じていたのは息子だったのかな、と思います。嘔吐していた横でずっと看病していたにも関わらず、ありがたいことに私は全く体調を崩さなかった(気が張っていたともいう)ので、どちらかといえば精神的なものの方が大きかったのかな、と感じました。あと、下痢はまったくなかったので、そこが不幸中の幸い? 

 

 でも胃腸炎は便を出さないとよくならないって聞いたことがあって、とにかく便が出るまで食事には気を使いました。

 結局いつもの排便ペースが戻ってくるまで三週間くらい、およそ1ヶ月はかかりました。本当に最近です。

 

 体重が2キロ減っていたことには流石に絶句。

 成長期の子どもが2キロ減って・・・

 

 今は減った分を取り戻すように食べてますね。

 繰り返すことを恐れて母は未だにショウカニイイモノが頭から離れず、精進料理みたいなものばかり作ってる。

 

 そろそろガッツリしたもの作ってもいいかなぁ。